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パタゴニアの象徴:羊と牧童(ガウチョ)、そして食文化アサード

パタゴニアの大草原パンパ

パタゴニアの大草原の面積は日本の約2倍という、とてつもなく広い草原です。
この広大な草原の象徴的な存在が「羊」です。
百数十年前までは、羊はパタゴニアに存在しませんでしたが、その後の牧羊産業の急発展を経て、今では約1000万頭もの羊が放牧されています。

アルゼンチンの大牧場・エスタンシア

草原に延々と生えるコイロン草が羊の大好物であることが発見されたのが、パタゴニアの牧羊の始まりでした。
この大草原が隈なく私有地に分割・配布され、大牧場エスタンシアが誕生しました。牧場によっては、その広さが東京23区くらいの面積がある巨大な牧場で、山や氷河も含まれるほどです

パタゴニアの牧童・ガウチョ

10万頭もの羊を放牧する牧場もあるのですが、その広大な草原と膨大な羊を、わずか20人前後の牧童(ガウチョ)が取り仕切っていたりします。パタゴニアの草原のもう一つの象徴が牧童「ガウチョ」なのです。
広大な牧場は一日ではとても回れないので、ガウチョたちは、牧場の中を旅するように野営しながら、羊とともに暮らす一種の遊牧民です
寡黙で質実剛健なガウチョは、“マチスモ”という「男は男らしく」という南米ラテン文化を象徴する憧れの対象でもあるのです

南米の中で、アルゼンチンという国は一種特異な存在です。チェ・ゲバラという革命家を生み出したのは決して偶然ではなく、そこには暗然とした歴史・文化・時代背景があります。アルゼンチンという国と牧童・ガウチョの関係性はとても深く、アルゼンチンをアルゼンチンたらしめるアイデンティティそのものでしょう。

アルゼンチンの食文化アサード

それは南米の中で、アルゼンチンの食文化が「肉」に特化していることも大きく関係しています。アルゼンチンには約3000キロ以上もの長大な海岸線があるにも関わらず、魚を食べる文化はほとんど皆無で、あくまで牧童・ガウチョたちの肉食文化の延長線の先にほんの少しだけあるのです。

肉食に特化したことで得たアサードのシンプルで深い味は、日本ではどうしても再現できない域に到達しています。
羊のアサードは、アルゼンチン料理の粋と大地の豊穣が凝縮された粋であり、他の場所では再現不可能です。

パタゴニアの大草原を旅する中で、ガウチョに想いを馳せて、羊を食べることこそが、パタゴニア旅行の王道と言えるでしょう

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