Loading

風景写真家・松井章のブログ

フィッツロイ山麓の清冽な水を飲む

1_3.jpg
夕方の風は、骨身に染みるように冷たい
パタゴニア大陸氷床で、セロトーレ直下からの風を楽しめる余裕があるのは一つの幸運だ
世界でも稀にみる悪天候のまさに核心部にいるからだ
氷河源流部の氷は圧縮されて硬く密度が濃い。氷河は、セロトーレから吹き飛ばされた砂利で薄く覆われているが、砂利の間にときおり穴を見つける。
その穴は、深く深く青い。透明で底の石が見えるが、どのくらいの深さなのか見当もつかない。じっと見ていると吸い込まれそうに危うく感じてしまう。
このような清冽な水をたたえた泉は、氷河からの贈り物と言ってもいいだろう
コップで掬い取り、水を飲めば、体中が喜んでいるようで溜息が出る。
セロトーレを見ながら、水を飲む幸せ。
その時は間違いなく、あの水は世界で一番美味しい水であった
水筒をこの水で満たすと、何とも言えぬ満足感で夜を迎えられた
3_3.jpg
6_3.jpg

グランドキャニオン・トレッキング⑤:植生と気候帯の驚異

パタゴニア氷原を取り巻く、この世あらざる景色

関連記事

  1. パタゴニアの名峰フィッツロイの何十年も変わらない風景

    2025.01.22
  2. 名峰フィッツロイと天の川の軌跡/パタゴニア

    2025.02.28
  3. フィッツロイ峰の山頂が姿を現す一瞬:パタゴニア

    2015.06.17
  4. BA Styleコラム8月号:パタゴニアの大草原の美食「羊のアサード」

    2021.08.13
  5. パタゴニア・フィッツロイ山麓:秋は秋らしく静かに暮らす

    2014.11.10
  6. パタゴニア:急速に後退するビエドマ氷河

    2020.06.29
パタゴニア
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

最近の記事

アーカイブ

PAGE TOP