Loading

風景写真家・松井章のブログ

「ブッチ・キャシディ」の行方:パタゴニアの草原に消えたアメリカの大強盗

091119_patagonia_1282.JPG
ブッチ・キャシディの指名手配の記事を見たのは、国道40号線のラ・レオナ牧場であった。この牧場は、国道にカフェを出していて、そこの壁に記事のコピーが貼られていたのだ。ラ・レオナ牧場は、パタゴニアにある。
 かつてのパタゴニアは、流浪者の辿り着く僻地であった。詐欺師上がりの王様から、氷河に飲み込まれた牧場の主の話まで、魅力的な話がたくさんある。
ブッチ・キャシディは、そんな流れ者の一人だ。約100年前、アメリカで大暴れしたアメリカ一のならず者である。サンダンス・キッドとともに列車強盗を繰り返し、突然と姿を消した。


 その2人が、パタゴニアに現れる。丸太小屋に暮らしていたらしいが、また強盗をやらかし姿を消す。ピンカートン探偵事務所のファイルでは、彼は3回死んだことになっている。最後は、ボリビアで銃撃戦の末に死んだという話もあれば、故郷で父とブルーベリーパイを食べたという話もある。
 あのとき記事を写真に収めて、僕は建物を出てしまったが、今度行く時には少し話を聞いてみようと思う。
「ただ、無法者の歴史をひもといてみようとお考えの方には、一言警告しておかねばならない。無法者というのは十の偽名をもち、十の別の場所で死ぬことができる連中だ、と。」(ブルース・チャトウィン「パタゴニア ふたたび」)
091119_patagonia_1639.JPG
091119_patagonia_233.JPG

マテ茶の飲み方

関連記事

  1. パタゴニア氷河クルーズ:お勧めのツアー7選

    2019.08.09
  2. 【新ルート】パタゴニア・フィッツロイ山群:氷河回廊トレッキング5日間

    2019.05.24
  3. 「地の果て」パタゴニアに魅了される作家・怪盗・探検家

    2016.12.16
  4. マルコーニ氷河の末端部から、パタゴニア氷原へ登る

    2015.05.13
  5. 紅葉のパタゴニア:暴風に適応する南極ブナの繁栄

    2020.11.27
  6. ウプサラ氷河とクリスティーナ牧場② ノルテ峰へ向けて

    2015.10.24
パタゴニア
2025年6月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

最近の記事

アーカイブ

PAGE TOP