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風景写真家・松井章のブログ

ペルー・アンデス山脈の花と食材:ルピナス

花に覆われるワスカラン国立公園

アンデス山脈が乾季を迎える5月、標高4000mの高原にルピナスの花が咲き乱れます。氷河を抱く峰に覆われるブランカ山群(ワスカラン国立公園)は水も豊かなので、特にルピナスが好む気候なのでしょう。ルピナスは必ずと言って良いほどに、山岳展望の良い場所に自生していますので、花を一斉に咲かせるこの季節は、氷雪峰と花が素晴らしい景観を作ります
ルピナスというと、ニュージーランドが有名ですが、本来の原産地はアンデス山脈のマメ科の植物です

ルピナスとアンデス先住民の深い歴史

ルピナスと人との関わりはとても深く、アンデス山脈に住むケチュア族の人々は、インカ文明以前のプレ・インカ時代から畑作に利用しています。
2000年以上もの歴史の中で、ルピナスは品種改良されてきました。野生の野に生える大きなルピナスに比べて、畑のルピナスが小さいのが特徴です。

食用ルピナスのセビーチェ

ルピナスは、農場の休耕地の土壌回復のため、そして種はアンデスには欠かせない食材でもあります。

その種にはアルカノイドという毒が含まれていますので、収穫した種は1週間ほど流水に漬けて毒を取り除く作業が必要です。そこまでしても食べたいほどに、ルピナスの種は美味なのです。

ルピナスの種はスーパーや都市部では購入が難しく、ブランカ山群などの氷雪峰の山麓の村に行く必要があります。小さな村の市場(メルカード)に行くと、きっと見つかるでしょう。
そして、市場の片隅の屋台を覗いてみれば、ルピナスの料理を食べています。ルピナスのセビーチェはとても美味です。「セビーチェ」とは本来はペルー海岸部で食する「白身魚のマリネ」で、ペルー料理の定番中の定番ともいえる国民的な料理です。

しかし、アンデスの奥地では新鮮な魚が手に入らないので、ルピナスの種で代用しているのです。タマネギ、トマト、香菜に、ライムの果汁をかけます。そして、サツマイモとトウモロコシを添えれば、ヘルシーなアンデス風セビーチェの出来上がりです

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