Loading

風景写真家・松井章のブログ

パタゴニアの南極ブナの森を覆うサルオガセ「お爺さんのアゴヒゲ」

1.jpg
2.jpg
南極ブナの森で、木々を覆っているコケは「サルオガセ」だ。
湿度の多い森ほどに、サルオガセの勢いは旺盛となる。
パタゴニアでは、Barbas de Viejo(バルバス・デ・ビエホ)と呼ばれる。“お爺さんのアゴヒゲ”という意味だ。
サルオガセは木を覆っているが、木から養分を吸ってはいない。場所を借りるだけの「着床」で、木とは共生関係(simbiosis)にある。
養分は森に漂う霧の湿気や雨の水分だ。サルオガセ自体で水分を保つ能力はないので、日々、一定量以上の水分がないと生きて行くことができない。
とても繊細で、成長も遅いことから、空気が清浄で気候が安定した場所に育つ。
サルオガセの量の変化は、大気汚染や乾燥化の一つの指標となるのだ。
*Liquen Barbas de Viejo: Usnea
3.jpg
4.jpg

パタゴニアのキノコ③:アミガサダケ

パンゲア大陸に遡るパタゴニアの樹木「南極ブナ」の歴史

関連記事

  1. パタゴニア・フィッツロイ峰の荘厳なモルゲンロート

    2014.04.09
  2. オーロラのように幻想的なパタゴニアの雲:朝日・夕日

    2017.12.28
  3. チリ・サーモンの原点:開拓時代の移植の歴史①

    2014.12.23
  4. 名峰フィッツロイの絶景:雲間から射す朝日に輝く

    2023.04.22
  5. 「秋のパタゴニア」トレッキング・ツアー添乗から帰国しました

    2018.04.24
  6. チリ/「南米大陸の幻想風景」写真展」:撮影エリア紹介⑥

    2021.04.15
パタゴニア
2024年3月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

最近の記事

アーカイブ

PAGE TOP