Loading

風景写真家・松井章のブログ

パタゴニアの南極ブナの森を覆うサルオガセ「お爺さんのアゴヒゲ」

1.jpg
2.jpg
南極ブナの森で、木々を覆っているコケは「サルオガセ」だ。
湿度の多い森ほどに、サルオガセの勢いは旺盛となる。
パタゴニアでは、Barbas de Viejo(バルバス・デ・ビエホ)と呼ばれる。“お爺さんのアゴヒゲ”という意味だ。
サルオガセは木を覆っているが、木から養分を吸ってはいない。場所を借りるだけの「着床」で、木とは共生関係(simbiosis)にある。
養分は森に漂う霧の湿気や雨の水分だ。サルオガセ自体で水分を保つ能力はないので、日々、一定量以上の水分がないと生きて行くことができない。
とても繊細で、成長も遅いことから、空気が清浄で気候が安定した場所に育つ。
サルオガセの量の変化は、大気汚染や乾燥化の一つの指標となるのだ。
*Liquen Barbas de Viejo: Usnea
3.jpg
4.jpg

パタゴニアのキノコ③:アミガサダケ

パンゲア大陸に遡るパタゴニアの樹木「南極ブナ」の歴史

関連記事

  1. パタゴニアの大草原『パンパ』:秘境サンマルティン湖のコンドル牧場へ

    2018.03.20
  2. 2011パタゴニア旅行 ③カラファテ

    2012.01.22
  3. フィッツロイ山群で迎える夜明け(パタゴニア)

    2016.08.21
  4. 森の隙間に群落を成す:春の花・アネモネ

    2015.08.26
  5. パタゴニア・パイネ国立公園:ペオエ湖畔の展望台

    2016.11.27
  6. パタゴニア南部氷原:ビエドマ氷河とデル・ビエント峠

    2015.05.26
パタゴニア
2025年1月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

最近の記事

アーカイブ

PAGE TOP