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風景写真家・松井章のブログ

パタゴニア・ペリトモレノ氷河:今なお前進する神秘

DSCN1028.JPG
ペリト・モレノ氷河
温暖化による氷河の後退は世界的な一つの事実ですが、観光地として有名なペリト・モレノ氷河は過去約200年の間、後退も前進もほとんどしていないのは、ご存知でしょうか?
すぐ近くのウプサラ氷河の後退は急激であるにも関わらず、モレノ氷河末端はほとんど同じ位置を維持しています。この氷河のメカニズムは、まだ謎に包まれています。一説には、氷河の源流部から末端までの氷の流れがスムーズであるからではないかと言われています。源流部の巨大な盆地に豊富な氷があり、下流までそれを遮る地形がないために、夏に大量の氷壁が崩壊しても、上流から押し流されるスピードも速く供給されるというわけです。
いずれにせよ、世界的な温暖化という大変化の中で、いまだ崩壊と供給の絶妙なバランスが保たれているのは奇跡のようです。
一方これと較べて、ウプサラ氷河の後退が著しく早いのは、供給部の地形に大きな問題があるのでしょうか。
この氷河後退の観測は約60年前から行われています。当時、話題となっていたのは、後退しないペリト・モレノ氷河と、同じように条件の良い源流域を持つのに後退するビエドマ氷河の違いに関してです。
当時、その謎を解くために、探検家エリック・シプトンが、ビエドマ氷河へと向かいました。
(続く)
パタゴニア2011_1101.JPG
ウプサラ氷河。見えているのは、氷河末端部の左3割ほど。写真の左の岩は島(ヌナタク)です。この島の向こうにさらに約7割の末端部があります。かつて、この島(ヌナタク)は氷河に覆われていて、表に出たのは最近の事です。このヌナタクの出現が、ウプサラ氷河の後退の速さを物語っています。

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