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古都クスコ:ピューマの形にデザインされたインカの都

インカ帝国の都・クスコ

インカ帝国は14世紀~16世紀に栄え、その版図は南米大陸のアンデス山脈で、ペルーを中心に、ボリビア、エクアドル、そしてアルゼンチンとチリの北部にまで広がりました。わずか200年ほどの短い歴史でしたが、アンデス山脈の諸文明を継承して偉大な飛躍をもたらしました。しかし、スペインの侵略に滅びる南米大陸の最後の文明でもあったのです。最盛期には約80の部族を束ね、人口は1600万人に及んだともいわれます。文字も車輪も持たないインカ文明は、私たちユーラシア大陸とは全く異なる文明であったのです。

このインカ帝国の首都がペルーのクスコです。標高3400mに位置する高原都市は、帝国の全ての中心として栄え、帝国中に張り巡らされた道はクスコを中心に敷設されました。クスコ近郊のウルバンバ谷には、インカ文明の農業技術を飛躍させた農業試験場の遺跡もあり、クスコは文字通りインカ文明の中枢であったのです。
先住民ケチュア族に言葉で、「クスコ」はヘソを意味します。名前通りに、クスコはインカ帝国の中心地でした。
マチュピチュ遺跡がもまた、クスコ近郊からインカ道で繋がっています。

スペイン人の襲来とインカ帝国の崩壊


16世紀の前半に、スペイン人が襲来すると、たちまちインカ帝国は瓦解してしまいます。スペインはクスコの都を崩して、スペイン調の街並みを作りますが、その基礎となる部分までは破壊することはできませんでした。
クスコを歩けば、町のあちこちに精巧に組まれた巨石を目にすることができます。500年を経て、たとえ大地震でスペインの建築物が崩れることがあっても、インカの建築物は微動だにしないほどに堅牢です。

スペイン文化と融合するクスコ


スペインはインカの宮殿や神殿を破壊して、その上にキリスト教の教会や寺院を建築しました。それは領土や富だけではなく、先住民の人々の信仰や文化という精神世界までをも支配するためのシンボルとしての意味がありました。そのために、クスコで最も神聖な中心部をスペイン人の都として作り替えたのです。
クスコ歴史地区には、先住民の文化とスペインの文化が融合した痕跡をあちこちに見ることができるでしょう。インカ文明が崩壊してすでに500年近くの月日が流れ、今ではクスコ歴史地区は世界遺産に登録されて、南米で最も美しい古都として有名です。

神聖な動物「ピューマ」の形にデザインされたクスコ


ネコ科のピューマは、インカ帝国の人々にとって神聖な動物でした。 クスコを建設したときにも、都の形は「スフィンクス座り」をするピューマに模して設計されたと言われます。
動物にとって重要な機関である頭、心臓、ヘソに当たる場所に、都市にとっての主要な機関もその役割に応じて配置されました。

ピューマの頭に当たる場所は、クスコを展望する丘で城塞として機能したサクサイワマン遺跡です。今ではクスコの街並みを一望する丘としても有名です。
心臓に当たる場所には、クスコの中央広場(アルマス広場)に面するクスコ大聖堂があり、かつてインカ帝国の時代にはキスワルカンチャ神殿がありました。
そして、ヘソの部分には、インカ帝国で最も神聖な場所である「太陽の神殿(コリカンチャ神殿)」がありました。スペイン人が来たときに、コリカンチャ神殿は黄金に満たされていたと言われます。スペイン人は全ての黄金を収奪してスペインに送り、神殿の上にサントドミンゴ教会を築きました。この時代にスペインに送られた金や銀の量は膨大で、ヨーロッパはインフレになり、ルネサンス時代を後押しすることになりました。
現在では、サントドミンゴ教会の基部のコリカンチャ神殿は発掘・復元されてコリカンチャ博物館として開放されています。

現在のクスコ


クスコの町は年々拡大を続けて、今では40万人の人口を擁する都市となっています。スペイン調の街並みが連なる歴史地区は、このピューマの形の中にありますので、街歩きをするときにこのピューマの輪郭に沿うように歩くのも一案です。

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