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パタゴニア:風とアンデス山脈が作り出す激烈な気候

パタゴニアの自然を支配する「風」とアンデス山脈

パタゴニアにいると、いつも風を感じます。優しい風の時もありますが、大半が猛烈な暴風という類です。
10日もいれば、その風に慣れてくるもので、風とパタゴニアが不可分であることに気が付くでしょう。
日本でいえば台風クラスの風がいつも吹いている、そのことを実感すると、世界観がさらに広がるのではと思います。

パタゴニアの名峰フィッツロイ(3359m)は、2つの気候の境目にあります。正確には、2つの気候を作り出していると言えるでしょう。
パタゴニアに吹く風は、南極を周回する南極還流が源です。南極還流がもたらす湿った偏西風が、南米大陸の南端に衝突することで、パタゴニアという暴風の土地が生まれました。

南極から吹く海風は湿度をたっぷりと含んでいます。
この風が最初に上陸するパタゴニア西岸(チリ)には大変な降雨をもたらし、太平洋岸はびっしりと雨林に覆われています。パタゴニアの気候は亜寒帯に属しますので、寒帯雨林とでも言うのでしょう。

湿度を残した風は、アンデス山脈に衝突します。南米大陸を縦断するアンデス山脈は、パタゴニアでも東西を二分する障壁です。暴風が衝突したアンデス山脈の山麓には、激烈な気候をもたらします。
湿度が最も高いアンデス山脈の西側には、南北500キロの「パタゴニア氷原」を作り出しました。分厚い氷の厚さは700mに及びます。その巨大な氷原から溢れ出したのが、数百個に及ぶ氷河です。代表的な氷河でいえば、ペリトモレノ氷河となります。

このアンデス山脈において、代表する名峰群の一つがフィッツロイ山群です。アルゼンチン側でチャルテン村の背後に聳えるフィッツロ峰やセロトーレ峰は大きな壁となり、パタゴニア氷原でも特に分厚いエリアを作り出しました。
そして、フィッツロイ山群の山麓に最後の湿度を落とし切ると、東には乾燥した風が吹きつけます。

フィッツロイ山麓のチャルテン村は、2つの気候のまさに分岐点と言えるでしょう。チャルテン村から西に行くほどに、南極ブナの森は濃く深くなります。
しかし、東に1,2キロも行けば、乾燥した大草原が広がります。アルゼンチンの国土を占める草原は“パンパ”と呼びますが、パタゴニアのパンパは草原と言うよりは“砂漠”というほどに乾燥している「乾燥パンパ」です。

この乾燥した草原は東に約200~300キロも広がり、南北では約2000キロに及びます。

フィッツロイ山麓で小さな丘に登ると、パタゴニアを二分する2つの気候を見ることができます。東側には南極ブナの大森林を、そして西には地平線まで続く大草原です。
気候帯は驚くほどに2分されていて、目視で判断できるので、風とアンデス山脈が作り出す自然の妙を感じることができるでしょう

【動画】南米パタゴニアの絶景:名峰フィッツロイ千変万化(アルゼンチン)

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写真展「南米大陸の幻想風景/松井章 写真展 ~The Dynamic Earth: SOUTH AMERICA~」

《写真》世界の絶景写真フォトギャラリー:パタゴニア編

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