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【日本の風景写真:春】長興山紹太寺のしだれ桜/日本人の神美世界の象徴「桜」

桜の花が体現する日本人の原点

春のひとときに咲く桜の花は、日本人の心象風景を体現する存在です。
縄文時代から連綿と続く日本人の歴史・文化にとって、常に「桜」は切り離せないほどに身近な存在であり続けました。

生活用具の木材として始まった桜との関わりは、平安時代には公家文化を象徴、鎌倉時代には能楽の世界観の一部となりました。桜の花が咲き乱れ、そして散っていく姿から、“儚さ”という美意識を育んだのです。
桜は単なる鑑賞の対象を超えた、日本人の神美的な感性の世界に宿る精霊なのかもしれません。

一本桜の巨木


巨木と呼ばれる大樹に宿る生命力は、人智を超えた存在の予感を人々に感じさせます。それは宗教の原点ともいえる原初の“畏れ”であり、日本で数千年に渡り栄えた縄文時代の根底も、木を始めとする森羅万象への崇拝と結びついています。細やかな日本人の感性の原点もまた、木との関わりに遡ることができるでしょう

巨木が勢い良く生命を漲らせる姿は、数百年に渡り生き抜いた生命力そのものであり、私たちは何らかの力を授かることができるような気がします。

そんな巨木は、四季にわたり様々な姿を見せてくれますが、桜の花を付けた姿は格別に美しいです。
桜並木にある普通の桜も美しいのですが、樹齢数百年の巨木がせいいっぱい花開かせる姿に、人は惹きつけられるでしょう。

“一本桜”と呼ばれる桜の巨木は、ほとんどが孤高で屹立していて、その貫禄には神々しさを感じます。力強さと併存するように儚さや達観を感じさせ、ときに擬人化されるほどに崇拝されるのです。

言葉にならない感情に満たされるために、桜の巨木を訪れるのはお勧めです

長興山紹太寺のしだれ桜

神奈川県小田原市の長興山紹太寺にある一本桜は、見事なしだれ桜です。樹齢320年の貫禄で、周囲の木々とは別次元の存在感で生きています。

<アクセス:長興山紹太寺>
住所:神奈川県小田原市入生田303
※箱根登山鉄道・入生田駅下車/徒歩5分


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