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キューバ革命と中南米の誇り:ラテンアメリカ的な愛国心とは?

キューバ革命とは何か

1956年に82名を乗せた船「グランマ号」がキューバに接岸した。この船を指揮したフィデル・カストロ、そしてアルゼンチンの若き医者チェ・ゲバラはキューバ軍の激しい攻撃を受けて、数時間後にはたった12名になっていた。
この12名による武装闘争がキューバを席捲して専制政治を打倒するのが「キューバ革命」だ。アメリカの傀儡政権により産業まで全てをアメリカに搾取されていた構造に反旗を翻したのは、紛れもなくキューバ国民自身であった。大きなうねりはカストロが火をつけたが、相対的に大多数のキューバ国民が戦い、自ら血を流した末の苛烈な真の独立運動だった。

このようにキューバ革命とは本来、「右」でも「左」でもない、国民による自由への戦いであった。

革命政権の樹立後には、アメリカによる激しい制裁や策略は続き、「冷戦」という国際的な枠組みでソ連側の陣営を選ぶことになる。厳しい制裁の中でキューバは「連帯」を尊重し、時に苛烈に「社会正義」や「国際主義」を主張しながら、キューバが生き残る約60年の道のりは、キューバ的には「キューバ革命」は継続中ということになる。それはもちろん今でも継続中だ。
終生を革命に費やしたカストロは、革命が成就するまでは顎髭を剃らないと言い、最後まで髭を剃らなかったのはキューバ革命の象徴的な出来事だろう。

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世界に門戸を開く新しいキューバ


革命闘争から半世紀以上が経ち、キューバはいま大きく変化しようとしている。国の門戸を世界に開き、経済的な交流を積極的にすることで、外貨の獲得に力を入れる。資本主義が入り込み、キューバの街並みも年々変わっていくことに、つまりノスタルジックなキューバの旧市街の風景が失われることに危惧を感じる人は多い。

そして、その変化がキューバ人の心に及ぶことを恐れることもある。キューバを旅行すると分かるが、そこには常に笑顔がある。中南米のどの国でも同じだが、ラテンの人々は元来陽気で善良な人が多い。そのラテン的な気質を純粋に保つキューバ人には、変わってほしくないという思いが働くのも当然と言えるだろう。

キューバ旅行で感じ取る:観光+アルファ


激変する世界の情勢の中で、したたかに生き残ったキューバは、きっとこれからも生き残っていくだろう。革命の世代から次の世代にバトンは渡されて、世界に開いたキューバはどのように自国を表現していくのだろうか。
キューバ旅行をするということは、今のキューバを感じることであり、それはただの観光ではないだろう。

旅行中にいたるところで感じるキューバ人の陽気さや正直さ、そして笑顔を見るだけでも、キューバに来て良かったと思うはずだ。
なぜならキューバ人はキューバが大好きで、誇りを持って堂々と自己主張するからだ。それは、中南米全ての国の人々も同様だ。

だから、キューバを旅行することで得るものは観光経験だけではなく、きっと大きな気づきも含まれるのだと思う。

自国への誇りを抱くのは国際人の基本:キューバ、ラテンアメリカの誇り


中南米を歩いていると、国旗を目にするのはごく普通のことだ。小学校では小さな子供たちがグラウンドで国旗を掲げているのを見ることもある。国旗とは自国や自分の象徴でありアイデンティティであるからだ。自国の国旗に卑屈な思いを抱く国は、少なくともラテンアメリカにはないだろう。ラテンアメリカの国々は血を流した独立運動の末に建国したから、自国への愛着が強いのだ。

※ラテンアメリカ:中南米・カリブ海域でラテン語(スペイン語・ポルトガル語など)を公用語とする国の文化的な括りを「ラテンアメリカ」と呼びます。

アルゼンチンはアルゼンチンの国旗やシンボルを当然のように愛して、胸を張って海外でも歩いている。自分の国のシンボルに誇りを抱くのは世界的に当然・自明のことであり、それは世界の人々とコミュニケーションをする土台となる。
もし自分の国のシンボルに卑屈であれば、おそらく世界の人々と対等にコミュニケーションをはかることはできないだろう。

「ナショナリズム」とは多義的な言葉であるが、日本語のカタカナに訳されるとそれは否定的に捉えられる。しかし、本来、自国の独立や発展を希求する思考は当然のことで、基本的なナショナリズムは、ラテアメリカであれば、ごく当然の事だ。それは言い換えれば「愛国心」というもので、ラテンアメリカやキューバでは、「愛国心」を持つのは当然のこととして自己主張されるだろう。

翻って、極東アジアの小さな島国では、スポーツの代表選手団(日本高校野球連盟・高野連)が「日の丸」を胸に大会地へ渡航することを「自粛」してしまったらしい。ユニフォームさえも白地で戦うとしたら、それはもう国の代表とは言えない。
いったいその卑屈な思考はどこから来て、先に何を見ているのか、ラテンアメリカと照らし合わせても、そこには「亡国」という言葉しか浮かんでこないのだが、この現象をフィデル・カストロであればどのように思うだろうかと考えたりする。
ここでキーワードとなるのは「根っこ」にまつわる問題で、戦後の社会体制や教育とかもきっと関係しているのだろう。

すでにグローバリゼーションという言葉さえも陳腐化するほどに変化する世界で、「根っこ」のぐらついた社会はある意味でとても脆弱なのだろうと思ったりする。

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