パタゴニアだけに自生する草「コイロン」が羊の牧草に適していることが、パタゴニア中に羊牧が大発展した理由です。こうしてブランドとも言えるパタゴニア産の羊が誕生します。
しかし、外来の羊はパタゴニアの生態系には順応していません。羊の歯形は、コイロンを根こそぎにしてしまいます。一度裸になった土地にコイロンが再び生えるには、長い時間を必要とします。一頭の羊あたりに必要とされる面積もとても広くなり効率は悪く、パタゴニアの自然に与える羊によるインパクトは大きいのです。
いずれにせよ、パタゴニアの歴史に大きく影響した「コイロン」という草の名前は、地元の人にも愛される単語です。
関連記事
-
パイネクエルノ峰を直下で望む「Wルート」トレック
2015.03.21 -
フィッツロイ山麓の氷河トレッキング：新ルート『カグリエロ氷河』
2017.08.11 -
サンマルティン湖の牧童・ガウチョ（パタゴニア）
2016.05.28 -
パタゴニアのワイルドフラワー：荒れ地に咲く深紅の花「ノトロ」
2017.02.04 -
「南米のパリ」ブエノスアイレス／哀愁と情熱・タンゴのリズム
2016.12.23 -
パタゴニア-マゼラン海峡の最果ての町、プンタアレナス
2016.04.10
