チチカカ湖は、標高3700mにある巨大な湖です。
汽船が航行する湖としては世界最高所の湖です。富士山の山頂とほぼ同じ高さですので、森林限界を越えていて、ユーカリの植林以外には、ほとんど木を目にすることはありません。
そのため、船もまた木で作れないことから、はるか古代の人々は湖岸の浅瀬に自生する「葦(トトラ)」を使いました。
葦を束ねて編んで作られたのが、トトラ船です。
アンデス高原ならではのアイデアと言えるでしょう。
この船は、アンデスの文化とはあまり関係の無いことで有名になります。
ノルウェーの人類学者「コンチキ号」にトトラが採用され、大胆な仮説を立証しようとしたのが「コンチキ号探検記」でした。