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南極半島:アルミランテ・ブラウン基地
凍てつく世界、氷に押しつぶされるように、小さく人の暮らしが見えてきました。
数件の家の屋根には、アルゼンチンの国旗の3色が塗られています。
アルゼンチンのアルミランテ・ブラウン基地は、年間を通して観測隊が常駐しています。
1世紀以上も遡る捕鯨が盛んであった時代、この基地がある湾は、船が投錨して休息するには最適な安全地帯でした。
パラダイス湾と名付けられましたが、青空が見えない天候のときには、パラダイスとはいいがたい雰囲気です。
それは、海まで迫る山脈の岸壁から流れ落ちる氷河に囲まれているからでしょう。
遠くから見れば、あまりにも小さく儚げな建物を見ていると、ここに人の営みがあることもとても不思議なことを実感できました。
岸壁はキョクアジサシなどの営巣地でもあり、ときおり海鳥の鳴き声が響いていました。
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