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風景写真家・松井章のブログ

パタゴニアの空に浮かぶレンズ雲

パタゴニアの不思議な雲:レンズ雲

パタゴニアの空には、だいたい不思議な雲が浮かんでいる。

晴天で無風な時は、嵐の前の前兆のようで不安になってしまう。
それほどに、不安定な気候がパタゴニアらしさなのです。

このパタゴニア独特な雲は、レンズ雲と呼ばれる高積雲です。
日本でいえば、富士山に時々現れる笠雲が、レンズ雲と同じ高積雲です。

上空で強風が吹くときだけに発生する特殊なこの雲を、パタゴニアでは日常的に見ることができます。

レンズ雲を生み出す風と湿度は、南極から吹いてきます。
南緯40度から60度にかけて、南北およそ2000kmほどのパタゴニア地方の気候は、南極に支配されているのです。

強風というよりも暴風というほどに強烈な風は、風速20mは普通で、40mを越すこともあります。

イギリスの探検家エリック・シプトンは、パタゴニアでの探検記の題名に『嵐の大地』と名付けたほどです。

強風の空に現れるレンズ雲は、風に流されるわけでもなく、いつまでも同じ位置に浮かんでいます。
でも、形はどんどん変幻自在に変わり、その不思議なデザインをいつも楽しんでいます。

強風に身をかがめて歩いているうちは、パタゴニアの自然にまだ慣れていないのかもしれません。
暴風に打たれながらレンズ雲を眺める余裕が出てくると、もっとこの土地が好きになるでしょう。

【動画】フィッツロイ展望トレッキング

松井章写真事務所

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