
ボリビア、サハマ山麓。アルパカやリャマを放牧し、ともに暮らす営みが、数千年にわたって続いてきた。
衣服にも、日々の暮らしの道具にも、その毛が使われている。
ここでは、人と動物の暮らしが分かちがたく結びついている。

朝の撮影を終え、主の家に入ると、一仕事を終えた主が糸を紡いでいた。
ラジオの音が流れる部屋で、茶色のアルパカの毛が、指先から少しずつ糸になってゆく。
何を作るのか尋ねると、手袋にするのだという。

ひと段落したのか、主はおもむろにカプと呼ばれる紡錘を脇に置き、暖炉に火をくべた。そして、また仕事に戻ってゆく。

その休みない手や体のの動きに、働き者のアンデスの民の暮らしが見える気がした。


























