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風景写真家・松井章のブログ

写真集『アルパカ』ができるまで|アンデスに息づく生命を一冊の形へ

写真集『アルパカ』を作る


写真集『アルパカ -アンデスの民と生きる』は、この3カ月ほど、写真のセレクトや構成、レイアウトの確認を重ねながら、少しずつ一冊の形へと近づいてきました。
南米ペルーとボリビアのアンデス高原で撮り続けてきたアルパカの写真を、ただ並べるのではなく、一冊の流れとしてどう見せるか。そのことを考えながら、写真を選び、順番を組み立て、何度も見直してきました。

写真集の核にあるもの


今回の写真集で大切にしているのは、愛らしいアルパカの表情に加えて、アンデス山脈の中でどのように生きているのか、その本来の姿を伝えることです。
数千年にわたって人とともに生きてきた、アルパカと人の「共生」のあり方を、一冊の中で表したいと考えてきました。
アルパカは人々の暮らしを支え、ときに家族の一員のように大切にされ、文化や信仰とも深く結びついてきました。
そうしたアルパカ文化の背景も含めて、一冊の中でその存在を感じられるようにしたいと考えたのです。

アルパカを支える山という存在


アルパカが生きる場所には、不思議と山があります。
氷河をたたえる高峰が多いのは、単なる偶然ではないでしょう。氷河の融水は川や地下水となり、山麓の草を潤す恵みとなります。
その草を求めて人は暮らし、アルパカが生きています。
この写真集では、各地のアルパカの章を、山をランドマークとして構成しています。

コンドルが羽を広げたような山容のコンドリリや、インカの聖峰であるアウサンガテなど、アルパカの背後にはいつも美しい山があります。
アンデスでは、山はただ遠くにそびえる風景ではなく、水と命を支える存在なのだと思います。
そのため、人々は山を神聖な存在として敬い、アルパカもまた神と人をつなぐ存在として受けとめてきました。

少しずつ、一冊の形に


こうして何度も組み直しを重ねるうちに、写真集『アルパカ』は少しずつ「作品の集まり」から「一冊の本」へと変わってきました。
長く撮り続けてきたアルパカの姿や、その背景にあるアンデスの自然と人の暮らし。
それらをどうすれば最も自然に、そして深く伝えられるかを考えながら、準備を進めてきました。

いよいよ印刷へ


この積み重ねの先に、いよいよ印刷立ち合いの段階を迎えました。

モニターで見てきた写真が、実際に紙の上でどのように現れてくるのか。
それは写真集づくりの中でも、とても大きな節目です。

次の記事では、長野市の印刷所での立ち合いの様子をご紹介します。
写真が紙に刷られ、一冊の本へと近づいていく現場は、やはり特別な時間でした。

写真集『アルパカ -アンデスの民と生きる』公式ページ

写真展「アルパカ」|ギャラリー・トークの詳細が決まりました

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