Loading

風景写真家・松井章のブログ

壮大な氷河の円形劇場 -ネコハーバーにて-

ネコハーバーに上陸 -探検船で行く南極クルーズ-

氷河にぐるりと囲まれた「ネコハーバー」は、壮大な氷河のアンフィシアター(円形劇場)だ。
快晴のネコハーバーは日差しが強く、氷河や雪面が激しく乱反射している。
まるで世界がハレーションしているようだ。

気温は10度以上あるだろうか。
高さ50m~60m前後の氷河の末端部は、ときおり轟音とともに崩れていた。

クルーズ船からゾディアックボートに乗り換えるときは、ネコハーバーは氷河そのものに見えて、どこに上陸するのか分からないほどであった。
あまりにも巨大な氷河の中で、自身のサイズ感や遠近感がずれてしまったのだろう。

ボートで5分も移動すると、上陸ポイントが見えてきた。
背景となる氷河と比べれば、まるで薄皮一枚の陸地であるが、近づけば上陸ポイントの浜はかなり大きいと分かってきた。
岩場にはお馴染みになりつつある「ジェンツーペンギン」が大量に営巣していた。

どこまでも青い空の下、晴天の海はどこまでも凪いでいる。
海面は鏡のようになり、氷河を反射していた。

ネコハーバーを取り囲む氷河の源流は、巨大な氷原だ。
地図を見れば、南極半島で地面が露出するのは、山と浜だけだと分かるだろう。

日本の何倍もある巨大な氷原から、数千・数万の氷河が流れ出し海に流れ込んでいる。

青い氷の回廊とアザラシのイビキ/南極クルーズ・クーバービル島にて

会報誌「ポコ・ア・ポコ 4月号」目次 -4/6発行

関連記事

  1. アルミランテ・ブラウン基地に迫る氷河:パラダイスハーバー

    2017.04.23
  2. デセプション島のナンキョクオットセイ/南極サウスシェットランド諸島

    2017.03.10
  3. 南極のアザラシの楽園・クーバービル島/南極クルーズ

    2017.03.18
  4. 南極の絶景:パラダイス湾(アルミランテ・ブラウン基地)

    2024.03.10
  5. 「南極大陸」氷の国に躍動する生命①:ジェンツーペンギン

    2020.06.12
  6. パタゴニアの暴風のシンボル“斜めに育つ木”

    2021.12.13
パタゴニア
2025年7月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  

最近の記事

アーカイブ

PAGE TOP