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風景写真家・松井章のブログ

ヒマラヤ・エベレスト展望トレッキング:ナムチェへ

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ネパール・ヒマラヤの数あるトレッキング・ルートの中で、一番迫力ある山岳展望を望めるのが「エベレスト街道」です。

世界最高峰エベレスト(8,848m)を始め、6,000~8,000m峰をずらりと望めます。

エベレスト街道の最深部は、エベレストBC(5,364m)またはカラパタールの丘(5,550m)です。
ここを往復するには、高所順応日を含めて約2週間(ルクラ発着)はトレッキングで歩く必要があるので、国内線のフライト予備日も入れれば、日本発着で20日前後は必要となります。
初めてのネパール・ヒマラヤで、いきなりエベレストBCを目指すのは現実的ではない理由です。

一般的には、エベレスト街道の基点の村・ルクラ発着で、5~9日間で往復するトレッキング(全ロッジ泊)が主流です。

①ルクラ~ナムチェ間の往復トレッキング:5~6日間
②ルクラ~ナムチェ~タンボチェ間の往復トレッキング:8~9日間

エベレスト街道を奥に行くほどに周囲の山岳展望も美しくなります。しかし、トレッキング日数は増し、必要な体力もハードとなって行きます。

①のルクラ~ナムチェ間のトレッキングが、山歩きの初心者の方には推奨されるコースです。

1日目は、カトマンズから国内線で、基点の村・ルクラ(2,840m)へ移動します。
着後、空港で、ローカル・ガイドと合流。
※ネパールでは、サーダーと呼びます。英語を話すシェルパ族が、ガイド兼トレッキング現場コーディネートをします。

ここからは、シェルパ族の居住地域となり、チベット仏教が信仰されています。
ヒンドゥーの雰囲気は消えて、どことなく日本人に似た顔を持つ人々が多くなります。

ルクラのバッティ(茶屋)でお茶を飲みながら、体を標高に馴らします。
その間に、サーダーは、スタッフに指示して荷物を数頭のゾッキョ(水牛とヤクの混血)に担がせます。先に荷役隊は出発します。
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サーダーとともに、トレッキング・スタート。

徒歩約3~4時間ほどで、1日目は、パクディン村(2,610m)に宿泊します。
この日は、高度順応を兼ねて、全体にゆるやかな日程です。

谷の中の川沿いを歩くので、ヒマラヤの展望はあまりありませんが、それでも雪をいただく6,000m峰をちらちら望めます。

2日目は、いよいよ山上の世界を目指します。
午前中は谷の中を歩きます。
モンジョ(2,835m)に着くと、壮麗なタムセルク(6,618m)が姿を現します。
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そして、午後、じわじわと標高を上げて、ナムチェ(3,440m)へ。
途中の登りから、エベレストも顔を出すでしょう。

トレッキングや登山の基地として有名な“ナムチェ”です。この日の歩行時間は、約6~7時間です。
このナムチェ村に2連泊します。

ナムチェからは、コンデリ(6,186m)を望めます。
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3日目は、ナムチェのロッジから、シャンボチェの大展望の丘、エベレスト・ビュー・ホテル(3,800m)へ。
富士山と同じ標高ですので、高度障害に気を付けながら、片道2時間ほどで到着。
 
※高度障害の安全管理では、弊社を担当するサーダーは日本人に慣れていますので、サーダーを信頼してアドバイスを守りましょう。8,000m峰の登山隊を手配するベテランのシェルパ族のチームがご案内します。

シャンボチェは、エベレストを始め、名峰をずらりと望める丘です。
ここでお茶を飲み、エベレストを漫喫したら、午後にナムチェに戻ります。

屏風のように聳える岸壁は、ローツェ南壁です。その壁の標高差は約3000m。
ローツェ南壁から頭を少し出しているのが、エベレストです。

左から、エベレスト(8,848m)、ローツェ(8,516m)、シャールツェ(7,591m)、アマダブラム(6,814m)
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最短のプランでは、4日目に、ナムチェからルクラに下山(徒歩約8時間)。
5日目に、国内線でカトマンズに戻ります。

【関連記事】

1【ネパール・ヒマラヤ】エベレスト街道トレッキング②(ナムチェ~タンボチェ)
1【山岳写真撮影】ネパール・ヒマラヤの「エベレスト街道」
テント泊トレッキングの装備②:パタゴニアのダウン・セーター(インサレーション)
【後篇】エベレスト・カラパタール登頂とエベレストBC
エベレスト・カラパタール登頂トレッキング
【ネパール・ヒマラヤ・トレッキング】エベレスト街道を歩く
エベレスト・カラパタール登頂とエベレストBC
上陸前の朝焼け、ジェルラッシュ海峡にて-探検船で行く南極クルーズ-上陸前の朝焼け、ジェルラッシュ海峡にて-探検船で行く南極クルーズ-
パタゴニア大陸氷床(南部氷原):偏西風と雲
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登山の服装:インサレーション編「ダウンセーター」

エベレスト展望トレッキング:ナムチェからタンボチェへ

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