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グンカンドリの雛鳥と巣

ガラパゴス諸島は、外敵がほとんど存在しないため、鳥類や爬虫類にとってまさに楽園です。
人間を恐れる様子もなく、島の生きものたちは驚くほど近くで日常を見せてくれます。
営巣もまた同じで、巣は手を伸ばせば届きそうな場所にありながら、親も雛もまったく警戒する気配がありません。赤い喉袋が象徴的なグンカンドリですが、雛や幼鳥、そしてメスにはその特徴はありません。
派手さがなく、控えめな色合いで、同じ種とは思えないほど印象が異なります。
地面すれすれにあった巣には、ふわふわの雛が一羽、ぽつんと座っていました。人が横を通っても振り向きもせず、ただ風に吹かれながら静かに佇んでいます。
この豊かな海に抱かれた島では、“厳しい生存競争こそ自然の摂理”という考えが少し揺らいでしまうほど、穏やかな時間が流れていました。

別の巣では、すでに大きく育った幼鳥に、母鳥が餌を与えていました。
日が傾き始める夕方、鳥たちは次々と巣へ戻り、島全体が賑やかな気配に包まれていきます。
ガラパゴスの一日は、こうしてゆっくりと暮れていきました。



























