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パタゴニア・チャルテン村の空港建設の計画が進展


パタゴニアのフィッツロイ峰の山麓にある小さな村・チャルテンは、建設されてまだ約30年ほどのとても若い村です。

かつては、チリ国境の安全保障の問題から建設された村ですが、いまではフィッツロイ山群に訪れる多くのトレッカーの基点となっています。
年々発展しているチャルテン村の人口は現在約2000人です。村の発展は著しいのですが、夏だけの居住者がほとんどで、年間14万人のツーリストのほぼ全てが夏に訪れます。

着実に定住者が増えているなか、中断していた空港建設の計画が、先日大きく進みました。

この空港は、民間の定期便を就航させるものではなく、緊急時に使用する小さな空港です。チャルテン村で大きな社会問題となっているのが、居住者やツーリストの数に比べて、なおも都市から孤立していることです。
医療施設のある町・カラファテまでは、約3時間の道程です。かつては6時間かかった道も舗装化で大きく短縮されましたが、冬季は凍結や吹雪でアクセスできないこともあります。

チャルテン村に滑走路ができることで、医療施設のあるカラファテ町と空路で繋ぐことができるのです。定住する人にとっては切実な問題でしょう。

また、山火事への消火対応にも滑走路の必要性が叫ばれています。強風が吹き荒れるパタゴニアでは、小さな失火でも巨大な山火事につながるからです。トレッカーが急増するチャルテン村では、山火事の対応にも空港が必要とされています。

この空港建設の工事も進んでいましたが、約7割の工事を終えたところで、アルゼンチン政府の慢性的な資金難によりストップしてしまいました。

完成を目の前にして、なぜ計画は進まないのか、
それでは自分たちで呼びかけて、資金を調達しようではないかと、クラウドファンディングが始まりました。
結果はあっという間に予定金額が集まりました。

空港の運用では、将来的にはセスナ機の遊覧飛行も予定されているそうです。
天候の良い日には、フィッツロイ山群や南部氷原を望むために、遊覧飛行を体験する日もそう遠くはないかもしれません。

開発という言葉には、環境破壊とうイメージがあります。実際に、カラファテから大西洋に注ぐサンタクルス川には、ダム建設計画が着実に進んでいます。環境への負荷は計り知れないということで、反対の声は日に日に大きくなる感があります。それでも国家プロジェクトとして大量の資金が投じられ、中国の投資とともに進んでいます。

それに比べると、チャルテン村に小さな滑走路を作る一部の費用をクラウドファンディングで集めようというのは、とても牧歌的に感じます。

村が建設されて約30年ですが、フィッツロイ山麓のトレイルの景色はほぼ完璧に保存されています。国立公園の保護に意識の高いチャルテン村で、空港はどんな活用をされていくのか、とても興味があることです。

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